秋が深まり、日が短くなるこの季節。夜の時間が長くなる一方で、気温差や乾燥、夏の疲れの残りから「眠りが浅い」「寝つけない」「途中で目が覚める」といった不眠の悩みが増える時期でもあります。
東洋医学では、**「秋は肺と心が影響を受けやすい季節」**とされ、心の落ち着きと呼吸の深さが眠りの質を左右します。
🌿東洋医学でみる秋の不眠の原因
秋の不眠は、次のようなバランスの乱れが関係していると考えられます。
- 陰陽の乱れ：日照時間の減少で「陰」が優勢になり、体が冷えて気の巡りが滞る
- 心火（しんか）の亢進：ストレスや不安で心に熱がこもり、眠りが浅くなる
- 肺の乾燥：秋の乾燥が呼吸を浅くし、リラックスしにくくなる
これらを整えるには、「心を鎮め、気を巡らせ、潤いを補う」食材が効果的です。
🍵薬膳レシピ：なつめと百合根の安眠茶
材料（1人分）
- なつめ（乾燥）…2〜3個
- 百合根（乾燥でも生でも）…10g
- 蓮の実（はすのみ）…10g
- クコの実…5〜6粒
- 水…300ml
作り方
- 材料を軽く洗い、すべて鍋に入れる。
- 水を加えて中火にかけ、沸騰したら弱火で15分ほど煮出す。
- 茶こしでこして、温かいうちにゆっくり飲む。
効能のポイント
- なつめ：心を落ち着け、ストレス緩和
- 百合根：肺を潤し、不安・イライラを鎮める
- 蓮の実：心の熱を鎮め、安眠を助ける
- クコの実：血を補い、目や自律神経の疲れをケア
夜寝る1時間前に飲むと、体も心もゆるみ、自然な眠りに導いてくれます。
🌙生活養生：秋の快眠のためにできること
- 夜更かしを避け、22〜23時には就寝を
→ 東洋医学ではこの時間帯は「陰気」が高まる時期。眠りのリズムを整えます。 - 寝る前のスマホは控える
→ ブルーライトは「心火」を刺激し、交感神経を高めてしまいます。 - 呼吸を意識する
→ 肺が司る季節だからこそ、「深呼吸」で気を整えることが睡眠の質を上げるカギです。 - 部屋を加湿する
→ 肺の潤いを守ることが、快眠にも直結します。
🧧まとめ
秋の夜長は、心身を静めて内側を見つめ直す絶好のタイミング。
薬膳茶と簡単な養生法で「陰陽のバランス」を整えれば、自然に深い眠りへと導かれます。
温かな香りに包まれながら、自分をいたわる夜のひとときを過ごしてみませんか。
