理由もはっきりしないのに不安感が続く、寝ようとするとドキドキする、些細なことで気になってしまう――そんな症状は中医学では「心(しん)」の不調として捉えます。
不安感・ドキドキは中医学では「心」のサイン
中医学の「心」は循環器だけでなく、意識・感情・精神の安定を司ります。心が充実していれば精神は安定し、睡眠も深くなります。心が弱ると不安・動悸・不眠・健忘といった症状が出やすくなります。
現代人に多い「心気虚」「心血虚」とは
- 心気虚:エネルギー不足。動悸、疲れやすい、話すのがしんどい
- 心血虚:栄養(血)の不足。不眠、夢が多い、顔色が悪い、物忘れ
どちらも無理・過労・食事の偏りで起こりやすく、特に春から初夏にかけて悪化しやすいとされています。
心を落ち着ける薬膳食材5選
①なつめ(棗)── 心を養う定番食材
古来から「補血安神(血を補い、心を安定させる)」の代表食材。疲れやすい、眠れない方に◎。そのまま食べてもよし、スープや煮物に入れてもよし。甘みがあるので食べやすいのも続けやすいポイントです。
②蓮の実(蓮子)── 心を鎮め、不安を和らげる
「清心安神(心の熱を冷まし安定させる)」の効果。イライラ・不安・不眠に。少し苦みのある芯(蓮心)は特に効果が高いとされています。お粥や煮物に入れると食べやすいです。
③百合根(びゃくごん)── 空虚感・悲しみに
肺と心を潤す食材。根拠のない悲しみ・不安・泣きたい気持ちに。煮物や茶碗蒸しに使いやすく、ほっくりした食感が心を落ち着かせてくれます。
④牡蠣── ミネラルで心を安定させる
亜鉛・タウリンが豊富で「重鎮安神」的な働き。不安・ドキドキ・イライラを和らげます。加熱調理でも効果あり。週1〜2回の食卓に取り入れてみて。
⑤小麦・浮き小麦── 古典的な心の養生食材
古典書「金匱要略」にも登場する「甘麦大棗湯」の材料。小麦+なつめ+甘草で作るお茶は、神経過敏・不安感に処方される漢方の原型です。
簡単レシピ:なつめと百合根のはちみつ煮
就寝前に食べると特に◎のほっこりデザートです。
材料(2人分):
– なつめ 6粒
– 百合根 50g
– はちみつ 大さじ1
– 水 200ml
作り方:
1. なつめは軽く洗い、水とともに鍋に入れ10分煮る
2. 百合根を加えてさらに5分煮る
3. 火を止めてはちみつを加えて完成
なつめの甘みと百合根のほっくり感が心地よいデザートです。
不安が続くときの養生3か条
- 就寝2時間前はスマホを控える:心の過剰な刺激を避ける
- 温かい食事を心がける:冷たいものは心と脾の両方を弱らせる
- 深呼吸・軽い散歩:気の巡りをよくし、心のこもった空気を入れ替える
薬膳を学んで、自分の心身を整える力をつけよう
不安感や眠れない夜が続くとき、食からアプローチできるというのが薬膳の強みです。「もっと体系的に学びたい」「自分や家族に活かしたい」と思ったら、通信講座という選択肢もあります。五臓・体質別の養生を自分のペースで学べるカリキュラムが整っています。

