【体質タイプ別】おすすめの薬膳レシピの紹介

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寒がりの方から暑がりの方、疲れやすい方など、人の身体はさまざまな体質に分けられます。それぞれの症状を改善するには、体質に合った薬膳を取り入れることが大事。いつもの食事を少し意識するだけで、体質も少しずつ改善することができます。

ここでは、体質別におすすめの薬膳レシピを紹介したいと思います。

【気虚タイプ】おすすめの薬膳レシピ

気のエネルギーが失われているため、免疫力が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなるのがこのタイプ。免疫力を上げる薬膳を取り入れて、病気に負けない身体を作りましょう。

滋養強壮の効果がある「鰻」、「卵」、「山芋」などの食材がおすすめです。

山芋と鰻の鉄板焼き 2人分

【材料】

鰻の蒲焼 1/2尾

山芋 150g

卵 1個

めんつゆ(2倍濃縮) 大さじ1

三つ葉 適宜

刻みのり 適宜

【作り方】

  1. 山芋は皮をむいてすりおろし、めんつゆを加えてよく混ぜます。めんつゆがきれいに混ざったら卵を加え、さらによく混ぜておきましょう。
  2. 市販の鰻の蒲焼を2cm幅に切ります。
  3. スキレットまたは鉄板のステーキ皿を熱し、油を入れて①の卵液を流し入れます。縁が固まり始めたら②の鰻をまんべんなく並べ、火が通ったら完成です。
  4. お好みで三つ葉やきざみ海苔をかけてお召し上がりください。

【気滞タイプ】おすすめの薬膳レシピ

気の巡りが悪くなっている気滞タイプには、自律神経の乱れを無くし、精神を安定させることが大切。

リラックス作用のある「青じそ」や「みょうが」、「生姜」などの香味野菜に加え、熱を冷ます効果のある「トマト」や「きゅうり」を使った薬膳がおすすめです。

冷や汁 2人分

【材料】

鯵の干物 1枚

きゅうり 1/2本

木綿豆腐 1/2丁

みょうが 1個

青じそ 4枚

味噌(できれば麦みそ) 大さじ3

だし汁 400ml

白すりごま 大さじ3

醤油 小さじ1

【作り方】

  1. 鯵の干物は焼いて冷ましておきます。
  2. 木綿豆腐は水切りし、きゅうりは輪切りにして塩もみしておきましょう。青じそとみょうがは千切りにします。
  3. 味噌は木べらの片面に貼りつけ、ガスコンロの火で香ばしくあぶります。
  4. ボウルにあぶった味噌を入れてだし汁でとき、水気を絞ったきゅうり、豆腐、身をほぐした鯵、白すりごま、みょうが、青じそ、醤油を入れてよく混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やしましょう。
  5. 食べるときはご飯にかけて、白ごまをふってお召し上がりください。

【血虚タイプ】おすすめの薬膳レシピ

血が不足している血虚タイプは、栄養もしっかり補うことが大切です。

「ひじき」や「黒ごま」などの黒い色の食材を中心に、血を補う効果のある「ライチ」や「ほうれん草」もしっかり薬膳に取り入れていきましょう。

ひじきとほうれん草の胡麻和え

【材料】

乾燥ひじき 5g

ほうれん草 1袋

人参 1/2本

黒ごま(いりごま) 適宜

白ごま(すりごま) 大さじ3

砂糖 小さじ2

醤油 小さじ2

【作り方】

  1. 乾燥ひじきは水で戻し、鍋にたっぷりのお湯を沸かしてさっと茹でておきます。ほうれん草も茹でてザルに上げて冷まし、水気を絞って3cm幅に切りましょう。
  2. 人参は千切りにし、耐熱容器に入れてラップをかけ、電子レンジで600W2分加熱します。
  3. ボウルに白ごま(すりごま)と砂糖、醤油を入れてよく混ぜ合わせます。
  4. ひじき、ほうれん草、人参は水気をよく絞り、③のボウルに入れて調味料をしっかり混ぜ合わせてください。最後に黒ごまをふりかけたら完成です。

【血瘀タイプ】おすすめの薬膳レシピ

肩こりや関節痛に悩まされることの多い血瘀タイプは、血液や養分の巡りが悪くなっているのが原因です。肌荒れもしやすいので、血流を良くする薬膳を取り入れましょう。

おすすめの食材は「玉ねぎ」や「青魚」です。玉ねぎや青魚には、血液サラサラ効果があることで知られています。

鯵の南蛮漬け

【材料】

鯵(三枚おろしにしたもの) 8枚

玉ねぎ 1/2個

人参 1/4本

酢 100ml

砂糖 大さじ5

酒 50ml

醤油 100ml

赤とうがらし 1本

【作り方】

  1. 玉ねぎ、人参は細く千切りにし、赤とうがらしは輪切りにします。調味料は保存容器で混ぜ合わせ、南蛮液を作ります。アルコールが気になる方は、一度火にかけ、アルコールを飛ばしておくと良いでしょう。切った玉ねぎと人参は南蛮液と合わせておいてください。
  2. 鯵は塩(分量外)をふってしばらく置き、水分が出てきたらキッチンペーパーで水分を拭き取ります。
  3. 鯵に片栗粉(分量外)をつけ、油を敷いたフライパンで両面香ばしく焼きます。
  4. 鯵が熱いうちに①の容器に入れて南蛮液に漬け込みます。味が馴染んだら食べ頃です。

【陽虚タイプ】おすすめの薬膳レシピ

寒気を感じやすい陽虚タイプは、意識して身体を冷やさないことが大事。

身体を温める効果のある「生姜」や「牛肉」を薬膳に取り入れましょう。

牛肉のしぐれ煮

【材料】

牛こま切れ肉 200g

生姜 2片

A:酒 大さじ1

A:醤油 大さじ2

A:みりん 大さじ2

A:砂糖 大さじ2

【作り方】

  1. 生姜は薄くスライスし、さらにできるだけ細く千切りにします。
  2. 鍋にAの調味料と千切りにした生姜を入れ、軽く沸騰させます。
  3. 沸騰したところに牛こま切れ肉を入れ、中火で汁気がなくなるまで煮詰めたら完成です。

【陰虚タイプ】おすすめの薬膳レシピ

身体が火照りやすく潤いが不足している陰虚タイプは、発汗作用のある食材はできるだけ控えるのが賢明。水分を吸収しやすい食材を取り入れるようにしていきましょう。

「野菜」や「果物」は、水分をゆっくり身体のなかに取り入れてくれるので、効率よく水分補給をおこなうことができます。「トマト」、「レモン」、「レンコン」、「ぶどう」、「みかん」などを積極的に摂取すると良いでしょう。

トマトのはちみつレモン和え

【材料】

ミニトマト 15粒

レモン汁 大さじ1と1/2

はちみつ 大さじ3

【作り方】

  1. まずはミニトマトを湯むきしていきましょう。鍋にお湯を沸かし、ミニトマトを入れて30秒ほど茹でます。
  2. 茹でたミニトマトは素早く氷水に取り、皮をむきます。
  3. 清潔な容器に湯むきしたミニトマトを入れ、はちみつ、レモン汁を加えて混ぜましょう。冷蔵庫で一晩休ませたら完成です。

【陽盛タイプ】おすすめの薬膳レシピ

暑がりで汗をかきやすいのが陽盛タイプ。陰虚タイプと似ていますが、陽盛タイプは熱が籠りやすいものの、水分の不足はありません。

「スイカ」や「セロリ」、「トマト」、「きゅうり」などの夏野菜を中心に薬膳を考え、身体を冷やしてあげることが大切です。

ガスパチョ 4人分

【材料】

トマト 3個

きゅうり 1本

パプリカ(赤) 1個

ピーマン 1/2個

玉ねぎ 1/4個

フランスパンのクラム(白い部分) 3切れ

オリーブオイル 大さじ2

塩 適宜

ワインビネガーまたはシェリービネガー 大さじ1

おろしにんにく 小さじ1/2

【作り方】

  1. まずはトマトの湯むきからおこないましょう。トマトはヘタと反対側に包丁で十字に切れ目を入れます。
  2. 鍋に湯を沸かし、①のトマトを入れて皮が自然にめくれてくるまで茹でます。皮がめくれてきたら氷水に取り、皮をむいてください。
  3. きゅうりはヘタを取って皮をむき、サイコロ状に切ります。他の材料も同じようにサイコロ状に切っておきましょう。皮をむいたトマトは半分に切って種をとり、同じくサイコロ状に切ります。
  4. 切った材料と調味料、手でちぎったパンをボウルに入れ、パンが水を吸うまで浸しておいてください。
  5. パンがしっかり水分を吸ったら、ミキサーにかけて完成です。
  6. 仕上げにオリーブオイルや刻んだきゅうりをトッピングするとさらに美味しく召し上がれますよ。

【痰湿タイプ】おすすめの薬膳レシピ

身体のなかに余分な水分や老廃物が溜まっている痰湿タイプは、浮腫みなどの症状を起こしやすいのが特徴。

余分な水分の排泄を促す「そら豆」や「ニラ」、「春菊」、「豆乳」などを薬膳に取り入れましょう。

そら豆のポタージュ 4人分

【材料】

そら豆 100g

玉ねぎ 1個

じゃがいも 1個

豆乳 150ml

水 300ml

コンソメ 1個

塩 少々

こしょう 少々

【作り方】

  1. そら豆はさやから取り出し、黒い部分に包丁で少し切れ目を入れて沸騰したお湯で2分茹でます。茹でたらザルに上げ、そのまま粗熱をとっておきましょう。
  2. 玉ねぎはみじん切り、じゃがいもは薄くスライスして水にさらします。①のそら豆の粗熱が取れたら、皮をむいておきましょう。
  3. 鍋にオリーブオイルを入れ、玉ねぎを焦げ付かないように弱めの中火で炒めてください。玉ねぎが透き通ってきたら、じゃがいも、そら豆を加え、軽く炒めたらコンソメと水を加えて煮ます。
  4. じゃがいもが柔らかくなったら火から下ろし、ハンドブレンダー(またはミキサー)にかけてなめらかになったら再び鍋に戻します。
  5. 弱火にかけて豆乳を少しずつ加えながら混ぜましょう。塩こしょうで味を整え、冷蔵庫で良く冷やしたら完成です。

まとめ

体質を改善するためには、薬膳を毎日少しずつ取り入れていくことが大切です。薬膳はスーパーなどで購入することができる食材でも作ることができるため、続けやすいのも嬉しいところ。

気になる症状のある方は、自分の体質を知ってぜひチャレンジしてくださいね。