不安感と東洋医学の関係
不安感は、現代ではストレスやホルモンバランス、自律神経の乱れなどが原因として考えられていますが、東洋医学では「心(しん)」や「肝(かん)」のバランスが乱れている状態とみなされます。
- 心(しん):精神や意識、感情を司るとされ、過労やストレスで弱りやすい。
- 肝(かん):気の巡りや情緒をコントロールし、イライラや不安感と深く関係。
- 腎(じん):生命エネルギーの貯蔵庫。慢性的な不安や疲労感に関わります。
これらの臓腑がうまく連携していないと、不眠や動悸、不安定な気持ちとして現れることが多いのです。
不安感におすすめの薬膳食材
心を養う食材
- ナツメ(棗):心を補い、精神を安定させる。気血を補う代表食材。
- 小麦(特に全粒):神経の興奮を和らげ、落ち着きを取り戻す。
- 百合根(ゆりね):潤しながら心を養い、心の疲れを癒す。
気の巡りを整える食材
- 陳皮(ちんぴ):気の巡りを促し、胸のつかえやイライラを改善。
- 菊花(きくか):目や頭の緊張を緩め、リラックス効果。
- 香りの良い野菜(しそ、三つ葉など):香りで気を巡らせる作用があります。
腎を補い、安心感を与える食材
- 黒ごま:腎を補い、安定した心をつくる。
- クルミ:脳と心を養い、情緒を穏やかに保つ。
- 黒豆:血を補い、イライラを鎮める。
不安感におすすめの薬膳レシピ
🌿【ナツメと百合根のやさしいスープ】
材料(2人分)
- ナツメ(種を除く)…4個
- 百合根…1/2個
- 鶏ささみ…2本(ゆでてほぐす)
- だし汁…400ml
- 塩・こしょう…少々
作り方
- 百合根は軽く水洗いし、ばらしておく。ナツメは軽く刻む。
- 鍋にだし汁を入れ、百合根とナツメを入れて5分煮る。
- ささみを加え、さらに2〜3分煮て、塩・こしょうで味を調える。
※優しい甘みと香りが心を包み込んでくれます。
まとめ
不安感があるときこそ、自分の心と体にやさしく寄り添う時間が大切です。東洋医学の知恵を借りた薬膳で、内側から整えるケアを取り入れてみませんか?食事で心が少し楽になる。そんなきっかけになれば嬉しいです🌿