冬から春への移行期に気をつけること
冬から春にかけての時期は、寒暖差が激しく、体調を崩しやすい時期です。薬膳の視点では、この時期に大切なのは 「気の巡りを良くすること」 と 「体を冷やさずに春の準備をすること」 です。
冬に蓄えたエネルギーをうまく活かしながら、春に向けて少しずつ「巡りの良い体」を作っていきましょう。また、冬の間に溜め込んだ老廃物を排出する準備も大切になります。
特に、気滞(気の流れが滞る状態) が起こりやすいこの時期は、ストレスや疲労が原因で消化不良や倦怠感を感じることがあります。そのため、消化を助ける食材や巡りを良くする食材を取り入れることが重要です。
冬から春の移行期におすすめの食材
春は「肝」の働きが活発になる時期。スムーズな移行のために、以下のような食材を意識するとよいでしょう。
- 気の巡りを良くする食材:柑橘類(レモン、みかん、ゆず)、三つ葉、セロリ、しそ、春菊
- 体を温めながら春に備える食材:生姜、ねぎ、にんにく、黒酢、シナモン
- 腸内環境を整える発酵食品:味噌、ぬか漬け、甘酒、納豆、ヨーグルト
- デトックスを助ける食材:れんこん、大根、ハトムギ、小豆
これらの食材を日々の食事に取り入れることで、春の不調を防ぎ、スムーズに季節の変化に対応できます。
冬から春への移行期におすすめの薬膳レシピ
【春待ち温活スープ】
材料(2人分)
- 白菜 2枚
- ねぎ 1/2本
- 生姜 1片(すりおろし)
- 鶏ささみ 1本
- 塩麹 小さじ1
- 水 500ml
- 醤油 小さじ1
- 黒酢 小さじ1/2(お好みで)
作り方
- 白菜とねぎを食べやすい大きさに切る。
- 鍋に水を入れ、鶏ささみを加えて煮る。火が通ったら取り出して手で裂く。
- 白菜とねぎを加え、弱火で煮る。
- 生姜と塩麹を加えてさらに5分煮込み、最後に醤油で味を整える。
- お好みで黒酢を加えて、仕上げる。
生姜とねぎで体を温めつつ、塩麹の発酵パワーで腸内環境を整えるスープです。黒酢を加えることで、気の巡りをさらに促し、春の不調を防ぎます。