風邪の引き始めに効く秋の薬膳養生|東洋医学で免疫力を高める食材とレシピ

a sick woman covering her mouth 普段使いの薬膳レシピ
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はじめに

秋は空気が乾燥し、体のバリア機能である「肺」に負担がかかりやすい季節です。東洋医学では、肺は皮膚や粘膜を守る「衛気(えき)」と関わりがあり、風邪の引き始めに影響を受けやすいとされています。くしゃみや喉のイガイガ、少しの寒気といった初期症状を感じたときは、食養生で早めにケアすることが大切です。

東洋医学からみる風邪の引き始め

東洋医学では、風邪の原因を「外感(がいかん)」と呼び、外からの邪気(風・寒・燥)が体に侵入して起こると考えます。

  • 秋は「燥邪(そうじゃ)」が強く、喉や鼻の乾燥から風邪を招きやすい。
  • 肺が弱まると免疫力が落ち、発熱・咳・鼻水などの症状が出やすくなる。

風邪の引き始めは「体の防衛力(衛気)」と「肺を潤す力」をサポートする食材が役立ちます。

風邪予防・初期対応におすすめの薬膳食材

  • ねぎ・生姜:発汗を促し、体の表面に侵入した寒邪を追い出す。
  • 大根:肺を潤し、痰を切り、咳や喉の痛みに有効。
  • :肺を潤し、乾燥による喉の痛みや咳に良い。
  • はちみつ:喉を保湿し、炎症を和らげる。
  • 葛(くず):発汗を助け、熱っぽい風邪の初期に使われる。

簡単レシピ:風邪の引き始めに効く「ねぎ生姜葛湯」

材料(1人分)

  • 葛粉 … 大さじ1
  • 水 … 150ml
  • 長ねぎ(白い部分)… 10cm
  • 生姜 … 1片
  • はちみつ … 小さじ1

作り方

  1. 葛粉を水でよく溶いて鍋に入れる。
  2. 生姜をすりおろし、ねぎはみじん切りにして加える。
  3. 弱火にかけ、透明感が出るまでかき混ぜながら加熱する。
  4. 火を止めて少し冷ましたら、はちみつを加える。

👉 体をじんわり温め、発汗を促して邪気を追い出しつつ、喉を潤す働きがあります。風邪の初期にぴったりの薬膳ドリンクです。

生活養生のポイント

  • 早めの休養:風邪の引き始めは「無理をしない」が鉄則。
  • 首元を温める:スカーフやタートルネックで「風門(ふうもん)」を冷やさない。
  • 加湿:寝室に加湿器を置き、粘膜を守る。
  • 軽い発汗:生姜湯や葛湯を飲んで軽く汗をかくと、寒邪を追い出しやすい。

まとめ

秋は乾燥と気温差で風邪をひきやすい季節。東洋医学では「肺の潤い」と「衛気の強化」がポイントです。普段の食生活にねぎ・生姜・梨などを取り入れ、体の声を早めにキャッチしてケアしましょう。

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