春の「だるさ」はなぜ起こる?
春は自然界の「陽気」が高まり始め、私たちの身体もその変化に合わせて目覚めようとする時期です。
ですが、急な気温差や生活リズムの変化により、自律神経が乱れたり「気」の巡りが滞ってしまうと、だるさや眠気、やる気のなさを感じやすくなります。
東洋医学では、春は「肝」の季節とされます。「肝」は気や血の流れをコントロールする臓であり、ストレスや緊張に弱い性質を持っています。肝の働きがうまくいかないと、全身の巡りが滞り、だるさや疲れを感じるのです。
春のだるさを和らげる薬膳のポイント
①「気」を補い、巡らせる
- おすすめ食材:山芋、長芋、鶏肉、なつめ、黒豆
- 作用:気を補って全身のエネルギーを底上げ
②「肝」の働きをサポート
- おすすめ食材:セロリ、春菊、ミント、レモン、クコの実
- 作用:肝の気をスムーズに流し、イライラや疲れを防ぐ
③「血」の巡りを良くする
- おすすめ食材:黒きくらげ、ほうれん草、にんじん、シナモン
- 作用:血流を整えて、全身に栄養を巡らせる
薬膳レシピ【春の巡りアップスープ】
材料(2人分)
- 鶏むね肉 100g(そぎ切り)
- 春菊 ひとつかみ
- クコの実 大さじ1
- 長芋 5cm分(短冊切り)
- 生姜 1片(千切り)
- 塩・酒 少々
作り方
- 鍋に水と鶏肉を入れ、酒と生姜を加えて煮る。
- アクを取りながらクコの実、長芋を加える。
- 春菊を加えてさっと煮て、塩で味を整えて完成。
やさしい味わいで、体の内側からじんわり温まりますよ。
まとめ:春は「肝」と「気」のケアがカギ!
春のだるさは、単なる気のせいではなく、季節の巡りと深く関係しています。
薬膳では「未病(みびょう)」の段階でのケアが大切。気や血の巡りを整えることで、春のだるさをやわらげ、軽やかな日々を過ごしましょう🌿