PMSとは?東洋医学の視点で考える
PMS(月経前症候群)は、生理前に起こるイライラやむくみ、頭痛、冷えなどの不調を指します。東洋医学では、この症状は「気血(きけつ)」の滞りや「肝(かん)」の不調によるものと考えられます。
PMSの主な原因(東洋医学的アプローチ)
- 気滞(きたい):ストレスや緊張により、気の巡りが悪くなりイライラしやすくなる。
- 血虚(けっきょ):血が不足することで、貧血や疲れ、めまいが生じやすくなる。
- 瘀血(おけつ):血の巡りが滞ることで、生理痛や頭痛が悪化する。
- 水滞(すいたい):体内の水分バランスが崩れ、むくみや冷えが起こる。
PMSにおすすめの薬膳食材
PMSの症状を和らげるために、体の巡りを整える食材を意識して摂りましょう。
1. 気の巡りを良くする食材(イライラ解消)
- 陳皮(ちんぴ)(みかんの皮):気の流れを整え、リラックス効果がある。
- 香菜(シャンツァイ)(パクチー):発散作用があり、気の巡りを助ける。
- ミント:爽やかな香りで自律神経を整える。
2. 血を補う食材(疲れ・冷え対策)
- 黒豆:血を補い、体を温める。
- ナツメ:鉄分が豊富で、貧血予防にも効果的。
- ほうれん草:鉄分と葉酸が豊富で、血の巡りを促す。
3. 血の滞りを改善する食材(生理痛・頭痛対策)
- 黒きくらげ:血を浄化し、滞りを防ぐ。
- クコの実:血の巡りを良くし、目の疲れにも◎。
- 紅花(こうか):血流を促進し、生理痛を和らげる。
4. 水分代謝を整える食材(むくみ・冷え対策)
- はとむぎ:むくみを解消し、美肌効果も期待できる。
- 冬瓜:利尿作用があり、余分な水分を排出する。
- 生姜:体を温め、水分代謝を促す。
PMS対策におすすめの薬膳レシピ
【黒豆とナツメの温活スープ】
材料(2人分)
- 黒豆 大さじ2
- ナツメ 3個(種を取る)
- クコの実 大さじ1
- 鶏むね肉 100g(食べやすい大きさに切る)
- 生姜 1片(スライス)
- 水 500ml
- 塩 少々
作り方
- 黒豆を軽く炒って香ばしさを出す。
- 鍋に水、黒豆、ナツメ、生姜を入れて中火で20分ほど煮る。
- 鶏むね肉を加え、さらに10分煮込む。
- クコの実と塩を加えて味を調えたら完成。
このスープは、血を補いながら体を温め、気血の巡りを整える効果があります。
まとめ
PMSは東洋医学の視点から見ると、気血や水分代謝のバランスが崩れることで起こると考えられます。薬膳を取り入れることで、症状を緩和し、快適な毎日を過ごせるようになります。ぜひ、日々の食事に薬膳の知恵を活かしてみてください!